先月、ジェフベックが亡くなってしまいました。
ジェフベックといえば、ほとんどのギタリストが影響を受けてるんじゃないでしょうか。こちらの教室で、最初に生徒の皆さんに書いてもらう入会申込書に、「好きなギタリスト」の欄があるのですが、ベックはもうウエス、ジョーパス、ラリー・カールトン、バンヘイレン、パットメセニー、などと並び、最も多いものの一つです。世代的にも、5〜60代の生徒さんはもちろん、若い生徒さんでも彼の名前を挙げる人は多いです。
僕も当然大好きですし、非常に影響を受けました。最初に聞いた彼のアルバムは「There and Back」(1980年)でした。友達の家で聞いた覚えがあります。
「あれ、歌、ないの?」みたいな感じで^^
つまり、インストに目覚めるきっかけになったというか。その後、もちろん「Blow by Blow」や「Wired」や、ベックグループや、BBAや、あれや、これや聞きました。歌もののベックグループももちろん好きでしたが、やはり一番大きかったことは、「ギターインスト」への扉を開けてくれたことだったんじゃないかと思います。
それと、やはりニュアンス(アーティキュレーション)ですね。ピッキングの強弱や、多彩なチョーキング、細かいニュアンスなど。あと、カントリーっぽい奏法なんかもカッコいいな、と思ったのも、BBAのJeff’s Boogieを聞いたのが最初だった気がします。とにかく本当に、子供の頃の僕に「こんなものあるよ」「こんな弾き方もあるよ」と、様々な扉を開けてくれたギタリストでした。
今月、ラジオでかけたのは、一応ジャズ番組ということもあり、「Wired」の中から、「Goodbye Pork Pie Hat」を。これはチャールズ・ミンガス作曲のスタンダードです。これ、コード進行が難しいんですよね。なのでアドリブパートはマイナーブルース的にやったりします。最近、テーマのコード進行に沿ってアドリブしてみたりもするんですが、なかなか難しい。
常に好きなギタリストのベスト3にはずっと入ってた人ですし、何曲もコピーしたし、ライブで演奏なんかもしました。だから、ぽっかり心に穴が空いたような、というと大袈裟かもしれませんが、彼が亡くなった日と次の日くらいは、ぼんやりしていました。スクールのBGMも、ここのところしばらく、彼のCDをずっとかけてましたし。
本当にジェフさん、素晴らしい音楽をありがとう。安らかに。
R.I.P. Jeff Beck…