ファンクの定番曲、Billy Cobham作「Red Baron」

YouTubeに新しい動画をアップしました。 曲はジャズ・ファンクのスタンダード、Billy Cobham作曲の「Red Baron」です。

「Red Baron」は、1973年にリリースされた Billy Cobham の名盤『Spectrum』に収録されている楽曲。 Billy Cobhamは、マハビシュヌ・オーケストラや、70年代のマイルスの「Live-Evil」 (1970)、や「Get Up with It」 (1974)あたりのアルバムにも参加している伝説的なドラマー。 また、このアルバムはのちに Deep Purple に加入するギタリスト、Tommy Bolinが素晴らしいプレイを披露しいることでも知られる、ギタリストにとっても必聴なアルバムです(特に一曲目のQuadrant 4でのボーリンのプレイが凄い)。また、話は少し逸れますが、このコブハムとジョージ・デュークが組んだCobham-Duke Band(そしてベースがアルフォンソ・ジョンソンという、今では考えられないメンバー)というのがあって、このバンドが一番最初にジョン・スコフィールドが注目を浴びたバンドです。これもネットに動画が上がっているので、ぜひ見てみて下さい。

目次

ソロは一発もの。ポリリズムは三連符の4音パターン

この曲は、やはり同アルバムに収録の「Stratus」と並び、どちらもソロパートはシンプルな、いわゆる一発ものなので、ファンク系セッションなどでとてもよく演奏されます。 

さて、この曲のアドリブパートですが、ネットなどで見かける譜面では「Gm7-C7」と書かれているものもありますが、「G7-C7」の方が良いでしょう。ここで表れているBb音は、マイナーコード由来ではなく、ブルーノート、つまり、ブルースの「I7 – IV7」と捉えるのが自然だと思います。

この曲のテーマで一番目立つのは、テーマが始まり4小節目のポリリズム(グルーピング)でしょう。これは、「C#-D-Bb-A-G」という音型が1小節内に3つ収まったもの。A音を装飾と捉えると、よく見かける定番の、「4×3=3×4=12」のポリリズムだと分かります。三連符で、

「たにま/ちたに/まちた/にまち」

と、「たにまち」が3回繰り返されているという訳です。リズムの練習にもとても良いと思います。

よかったら、ぜひ練習してみて下さい。チャンネル登録&いいね、も忘れずに!(笑)

目次