昨日は夜レッスンの生徒さんがお休み、早く終わったので、映画を見になんばパークスシネマへ。パークスへはここ(阿波座)から10分でいけるので、とても楽。関係ないけど隣の九条には「シネ・ヌーヴォ」もあるし、映画好きとしては阿波座に住んででほんと良かったと思います。『PERFECT DAYS』(ヴィム・ヴェンダース監督)も見たかったのですが、ちょっと寝不足気味だったので、これは寝ちゃうなと(笑)(ヴェンダース作品なので、たぶんロードムービー系かなと^^;)。で、選んだんだのはタランティーノの『レザボア・ドッグス』。ちょうどリマスター版の上映をやってて。この映画は見るの3度目ですが、ほんとに好きな映画で。ビール片手に不良親父な写真ですが、オフということでご勘弁を(^^;
無意味な会話は、実はロックの歌詞と同じだったりして
この映画の見どころは色々あるんですが、最大の魅力は冒頭の意味のない会話のシーン。登場人物たちの世間話から始まるのですが、この会話が映画全体のリズムを作り出しています。会話自体は本当に意味のない会話で(下品なのでここで書けないくらい。笑)、だけどつまり、この「意味がないこと」に、「意味がある」わけです。このシーンを見ていて、前にギターの生徒さんから聞いた質問を思い出しました。「ロックの歌詞って、意味がないものが多いですね?」と。
確かに、ロックの歌詞には、表面的には意味が不明瞭なものも多いです。しかし、それらは抒情詩的な要素を持ち、聴き手の感情を揺さぶります。つまり内容それ自体に意味はなく、内容よりもそこで表出される感情に意味があるわけです。
(ちなみに、noteの方でこれについて書いた記事があります。興味ある人はぜひ→「無意味なロックの歌詞」)
で気づいたのですが、これは映画にも同じことが言えるんですよね。タランティーノの映画における会話もまったく同様で、その「意味のなさ」に「意味がある」。つまりこれも抒情的映画なんだといえます。音楽で言うとロック、ブルース、といったところでしょうか。なんてことを考えながら。
タランティーノのデビュー作ですが、もうここにその後の彼の作品のエッセンスが全て詰まっていると言っても過言ではありません。あとやはり音楽。彼が使う曲ってギターのリフが印象的な曲が多いですよね。冒頭のシーン、「Little Green Bag」が流れるオープニングは何度見てもゾクゾク。まだやってると思うので、興味ある方はぜひ見てみてください。とにかくかっこいい映画です。