今月は師匠(ギタリスト布川俊樹氏)のCDを

202103ラジオ

昨日のならどっとFM「Shape of jazz」は日本を代表するギタリストの一人、布川俊樹氏のライブアルバム、「SPJ Trio Live〜天空の滝」より、”Dancing in the darkness”という曲をかけました。

生徒の方は知ってることと思いますが、布川氏は僕の師匠で、30〜32くらいの時に、2年ほど習っていました。よく、「30で習いに行ったって、遅いですね」と言われるのですが、そうなんです。僕はジャズに転向したのが遅かったんですね。ざっくりと、〜25歳くらいまではPops畑でバックバンドなどをやってて、25〜30歳くらいまでは主にアレンジャーとして活動(その間も、ギタリストとしての仕事もやめていた訳ではないですが)。そして、30歳の頃、少し転機というか決心して、やはりジャズ一本に絞って腰を据えて活動していこうと思った訳です。

もちろん、それ以前も、時折ホテルやイベントなど、ジャズの仕事があれば、演奏してました。ただ、それまでは我流、見様見真似でジャズを弾いていたので、この時に、「どうせこれから一生、ジャズ一本に絞ってやっていくのであれば、一度、しっかりした人に指導を受けたい」と思った訳です。それで、どうせ師事するなら間違いのない、誰もが認める第一人者の人に師事しよう、と思った訳です。それで、布川さんの門を叩いた訳です。

「あれ、先生の師匠って、ジミヘン研究の人じゃなかったっけ?」って思った人もいるかも知れません。そうなんです。つまり、僕の師匠は二人いて、高校生の頃の最初の師匠が、日本のジミヘンこと、中野重夫さん、そして、30歳頃に、ジャズを習った師匠が、この布川俊樹さん。二人の師匠がいる訳です。この最初の師匠、中野さんも凄いギタリストで、ものすごく影響を受けました。
(この中野さんについても、機会があればまたどこかで書きたいと思ってます。)

もう一つ、師事しようと思った理由は、やはり僕がまだ高校生の頃で、理論も何も知らなかった頃、毎月ギターマガジンを買っていたんですよね。それで、コードかスケールか、ちょっと忘れましたけど、とても分かりやすい連載記事があって。それを執筆していたのが当時まだ若手ギタリストだった布川さんでした。なので、10代の頃から、この方に習えたらいいな、と漠然と思っていた、というのもあります。

それで、30歳の頃から2年ほど、習った訳なのですが、ほんとに、その時に習ったことほとんど全てが、僕のジャズギターの土台になっているといっても過言ではないと思います。また、その後何度も共演して頂いたりもして、もちろんパット・メセニーやジョン・スコフィールドなどからも大きな影響を受けましたが、それよりも遥かに大きな影響を受けていると思いますし、特にジャズのリズムに関することのほとんどは、師匠から習ったことが土台になっていると言ってもいいかもしれません。

この日かけたこの曲「Dancing in the〜」も、裏返ったようなトリッキーなリズムが凄くカッコ良い曲。とにかくリズムのアプローチがカッコいいんですよね。真似しようと思うのですが、なかなかこういう風には弾けません。苦笑。昔、ちょっと嬉しかったのは、ある生徒さんに、「あれ、先生とリズムが似てますね?」と言われたこと。もちろん、「僕の方が真似してる」訳ですが、笑、でもそう言われた時、とても嬉しかったのを覚えています。興味ある方は是非聞いてみてください^^

さて、今日3/4(木)は大阪、朝潮橋Kiyomiさんにてセッション。緊急事態宣言解除により、開催時間が変更になり、18〜21時の開催と変わっています。こちらも皆様、ぜひ。お待ちしておりますm(_ _)m

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